平成28年 上期筆記試験 問8

問題

金属管による低圧屋内配線工事で、管内に断面積3.5mm2 の 600Vビニル絶縁電線(軟銅線) 3本を収めて施設した場合、電線1本当たりの許容電流〔A〕は。
ただし、周囲温度は30℃以下、電流減少係数は 0.70とする。
イ.19
ロ.26
ハ.34
ニ.49

解答

ロ.26

解説

絶縁電線の許容電流の問題。

絶縁電線の許容電流(赤字は頻出)

単線 より線
太さ 許容電流値 総断面積 許容電流値
1.6[mm] 27[A] 2[mm2] 27[A]
2.0[mm] 35[A] 3.5[mm2] 37[A]
2.6[mm] 48[A] 5.5[mm2] 49[A]
3.2[mm] 62[A] 8[mm2] 61[A]
14[mm2] 88[A]

(硬銅線・軟銅線、周囲温度 30℃以下)

同一管内に収めたときの電流減少係数(電線数と係数が0.7ずつ下がっていくことを覚えよう)

同一管内の電線数 電流減少係数
3本以下 0.70
4本 0.63
5本または6本 0.56

小数点以下第一位を7捨8入(内線規定より)

これらの表を覚えておく必要があります。

断面積3.5mm2 の 600Vビニル絶縁電線(軟銅線) の許容電流は37[A]。

3本を金属管に収めたときの許容電流は、電流減少係数0.70だから、

 許容電流=37×0.7=25.9

よって、近い26を選びます。

なぜ、許容電流は決まっている?
電線には流しても良い電流値が決められています。
それを許容電流と言います。

なぜ、流してもよい電流値が決まっているのか。
それは、電流を流した時に発熱するから。

許容電流を大きく超えるような電流を流すと、
発熱し、最悪焼損したり、火災につながる危険があるからです。