平成28年 上期筆記試験 問37

問題

⑦で示す部分の接地工事における接地抵抗の許容される最大値 [Ω] は。

イ.100
ロ.300
ハ.500
ニ.600

問題の注意書き、全体図は以下で別タブ表示します。

 

解答

ハ.500

 

解説

接地抵抗の問題。

接地抵抗を求めるためには、電源を確認。
この場合、電源gを見る。

▼電圧gは単相200V(1φ200V)であることが分かる。

以下の決まりから分かるように、使用電圧だけを見ると、300V以下に当てはまるため、接地抵抗値100Ωを選んでしまいがち。

 

低圧機器の接地工事と接地抵抗値(太字は要注意)

接地工事の種類 使用区分 接地抵抗値
C種接地工事 300V超で低圧用 10Ω以下 地絡時に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置があれば500Ω以下 
D種接地工事 300V以下  100Ω以下

しかし、複線図の注意書き3つ目を読むと、動作時間が0.1秒以内の漏電遮断器があることが分かる。

【注意】

  1. 屋内配線の工事は、特記のある場合を除き600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(VVF)を用いたケーブル工事である。
  2. 屋内配線等の電線の本数、電線の太さ、その他、問いに直接関係のない部分等は省略又は簡略化してある。
  3. 漏電遮断器は、定格感度電流30mA、動作時間0.1秒以内のものを使用している。
  4. 選択肢(答え)の写真にあるコンセント及び点滅器は、「JIS C 0303 : 2000 構内電気設備の配線用図記号」で示す「一般形」である。
  5. ジョイントボックスを経由する電線は、すべて接続箇所を設けている。
  6. 3路スイッチの記号「0」の端子には、電源側又は負荷側の電線を結線する。

したがって、地絡時に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置にあてはまるため、接地抵抗値は500Ω以下となる 。

よって、500Ωが最大値。ハが適切。

このように、注意書きが解答に影響することがあるから、しっかりと読むことが大切になります。